どちらのヘルペスウイルスも、乳幼児から子ども時代に感染することが多く、その再発という形で顔を出します。ヘルペスウイルスが潜伏する場所は、神経節です。神経節とは神経の根本のような部分で、神経相互の中継基地の役割を果たしています。一度感染したヘルペスウイルスは一生ここにとどまりますが、ふとした拍子に活動を再開するのです。
神経節から皮膚の表面にある神経末端まで、神経はダイレクトに神経線維の束となってつながっています。ウイルスは神経節内にある神経細胞の核の中にもぐりこんでおり、その神経細胞の突起は表皮にまで神経線維としてつながっているのです。
ウイルスが再活性化すると、神経節内でその数を増やし、やばて神経を通って皮膚表面へと現れ、水ぶくれなどの皮膚症状を起こし、その中でさらに増殖します。
ここまでは、両者ともほぼ同じです。
水痘・帯状疱疹ウイルスは、神経節でウイルスが増殖したあと、神経細胞を水先案内人としながらその外側の細胞を通って、皮膚に押し寄せます。そのため、神経や神経周囲のダメージも大きく、皮膚症状も激しいものとなります。
時には、神経が変性して、帯状疱疹後神経痛を残すこともあります。しかし、再発がこのように激しいため、身体の免疫機能も協力に働きます。一度再発するとウイルスに対する免疫力が強化され、2度3度と再発を繰り返すことはあまりありません。
これに対して単純ヘルペスウイルスは、発症するときは神経細胞の突起の中を通って、皮膚表面までスムーズに移動します。細胞の内部を通るので移動が速いだけでなく、身体の免疫システムも十分機能することができません。そのため何度でも再発を繰り返すのです。
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