しかし、同じヘルペス性の病気である水疱瘡の場合は、事情が異なります。妊婦の水疱瘡は、妊娠初期(13週〜20週)では、約2%の赤ちゃんが「先天性水痘症候群」にかかります。妊娠中期以降では、ウイルスが胎盤を通っておなかの赤ちゃんの神経節に感染し、生まれてきた赤ちゃんが幼児期に帯状疱疹を発症することがあります。
また、出産直前に母親が水疱瘡にかかると、生まれてきた赤ちゃんが水疱瘡になることもあり、生まれた時期によって症状が軽い場合と、非常に重い場合があります。
帯状疱疹でも、全身に多数の発疹が見られるような広範囲で重い症状の場合は、水疱瘡と同様に考えて対処したほうが賢明です。こうしたことはまれとはいえ、妊婦の場合、早めの抗ウイルス薬の使用で症状を軽く済ませることが大切です。
水痘・帯状疱疹ウイルスの潜伏期間は約2週間で、体内で免疫が生産されるのには発症してから1週間かかります。生まれた直後に水疱瘡の症状を示した赤ちゃんは、母親からウイルスと免疫を両方もらってきたため、症状が軽くて済むのです。一方、生後しばらくして発症した赤ちゃんのケースでは、赤ちゃんは母親からウイルスだけをもらい免疫をもらえなかったことが重症化の原因となってしまうのです。
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