胎内感染を引き起こすのは、一般的にいうと母体にヘルペスウイルスが初感染した場合です。ヘルペスウイルスは細胞を壊す力が強いので、もし子宮内の胎児に感染しますと、おそらく自然流産してしまうのではないかといわれています。
しかし妊娠中にヘルペスウイルスに感染することは大きな問題があります。それは新生児全身性ヘルペス症という病気を発症する可能性があることです。この病気は大変恐ろしいもので、致死率が70%以上ともいわれています。
この病気は、生まれてから2〜3日目から一週間くらいの間に症状が発症します。最初は元気がなく、お乳を飲む量も少なくなるという症状が始まり、その後微熱が出たり、肝臓が腫れたり、紫斑が出たりという症状を呈します。そのうち全身状態が極度に悪化し、1週間〜10日間程度で死んでしまうという病気です。この場合は、ヘルペスウイルスは、副腎、肺、脳などで増殖してこれらの臓器を壊してしまいます。
成人のヘルペスウイルスの感染症では、皮膚や粘膜に水疱や発疹が出現しまうが、新生児全身性ヘルペス症では、皮膚症状が出るのが30〜40%と少なく、特徴的な症状が出ないことも手伝って、診断が遅れることがしばしばあります。
最近の統計では、性器ヘルペスが増加の傾向にあることから、新生児ヘルペスも増加しているようです。
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